「あ、触っちゃダメ! 焦げてるわけじゃないの、煙出てないでしょう」◆前編

ゲスト:『福竹』店主 永本初子さん

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『福竹』さんは関東を代表するお好み焼き屋さんのひとつ。
味もさることながら、こちらの女将さんのトークが最高なんです!
さて、このお店。お客さんは焼かせていただくことができません。
このように、すべて女将さんが焼いてくれるんです。

お店のグレードと美味しさは、清潔感に現れます。
見て見て! このお店、お好み焼き屋さんなのに空気もテーブルも凛としてるでしょ!!
こういうところから、お店の実力が感じられます。

ボクは毎回、最低3種類はお好み焼きを食べたいので、いつも4人で伺うことにしています。
マストで『ふくたけ天』と『チーズ入りお好み焼』は絶対に食べてください!
そして焼き上がるまで時間がかかるので、サイドメニューの『はんぺん』と『ウィンナー&ピーマン』もマストで!

さぁ、女将さんのショーがスタート!
手早くリズミカルにささっと生地を混ぜていきます。

一切手を休めずに、無駄のない動きで鉄板の上でその生地を焼き始める頃には、女将さんはそのテーブルのお客さんの心の中のすべてを”透視”しています。
それはあたかも占い師のよう。
お客さんの目を見ずに、それぞれの性格などをぴしゃりと当ててしまうんです。
たとえば、このときボクが一緒に行った芸人のキック君。
席に座るやいなや「あなた、人に合わせて笑ってるだけね、落ち着きがない」
これ、大正解。キック君は完全に見透かされていました。
すごいよね、でもこれが楽しいんです。このお店のスパイスのひとつ。

お好み焼きを焼いている間、ボクたちお客さんが触ることは一切許されません。
実はこの時、先ほどのキック君が焦げてないか気を効かせて、焼け具合を見ようとしたら。
「あ、触っちゃダメ! 焦げてるわけじゃないの、煙出てないでしょう。ライトに手をかざしてみて!」と言われました。
言われるがままボクが手をかざすと・・・。
「煙が出てたら白くなるから教えて!」
焼き方にも本気のこだわりがあるんですね。

お好み焼きを返す前のタイミングで、同時にはんぺんを焼き始めてくれました。

焼き上がるまで、はんぺんを1面ずつ丁寧に返し続けている女将さん。
そして頃合いを見ながら、お好み焼きもターン!!

はんぺんは何も付けずに食べても激ウマです!!

さらに、鉄板の上で即席で作ってくれる”マヨネーズ青のり”を付けてもまた違う美味しさがやってきます!
女将さんとの”人生トーク”はまだまだ続く!

――後編につづく

ショップデータ

福竹

住所:
東京都大田区東矢口1-17-11
電話番号:
03-3739-4064

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