「最高の食材を仕入れると、残す所なく使えて皆が幸せになるんです」

ゲスト『レストランキノシタ』店主:木下和彦さん

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代々木にあるフレンチの名店。ボクは多い時で月3回くらいうかがっている大好きなお店。特にお肉料理に定評があって、とにかくいつ食べても味がブレないんです! その理由はオーナーシェフの木下さんは食材選びから調理に至るまでのあらゆる”仕事”に完璧に目を配っているから。
お店の厨房は客席全部が見渡せて、逆にカウンターを始めとした客席からも厨房がみえるので、相互ステージといった感じ。なのでボクら客からは木下さんがひとつひとつの食材に丁寧に塩をふったりしているのがわかるんです。それだけに意思疎通も出来て、たとえば牛肉の料理を注文すると塊を見せてくれながら「今日はこの牛肉をハンバーグにしちゃいましょうか」とか「タルタルを焼いてハンバーグ風にしましょうか」などなど美味しいアドリブを提案してくれるんです。そんな心が喜ぶおもてなしが本当に素晴らしい。さらにお肉の切り落としをしっかりスープに使っていたり無駄が一切ありません。木下さんイワク「最高の食材を仕入れると、残す所なく使えて皆が幸せになるんです」うーん、納得。

こちらは魚介のカペリーニ。季節の魚介が細いカペリーニに絡む絡む。新鮮で上質なウニはそのままでソースになっています。酸味や塩分、旨味が抜群のバランス。これはフレンチ!? イタリアン!? いやいや恐るべし木下さんというジャンルの料理。

そして定番の仔羊のロースト。プリフィックスのコースメニューにあるのですが常連になると、仔羊でもそのお客さんがどの部分が好きで、どんな味付けが好きなのか嗜好を熟知していて、その人に合った仕事をしてくれます。ボクにはこれが出てきました。瞬間薫製された仔羊はジューシーで旨味がぎっしり。羊が苦手な方でも是非一度た食べていただきたい。初めての方は、まず木下さんからのリコメンドを聞いて相談してからコース内容を決めるのがベストです。

こちらは黒毛和牛のステーキ・マスタードソース。このお店のステーキはフォアグラや黒トリュフが乗ったものなどいろいろなアレンジがあるのですが、ボクはこれが一番好き。フィレ肉をフライパンの上で温めたバターを回しかけながらゆっくり表面に火を入れて、オーブンに入れます。ボクはこれを”バターのお風呂”と呼んでいます。最後にもう一度フライパンの上で両面を焼いて仕上げます。うーんなんて丁寧なんだっ。いつ食べても、どんなときでも一切味がぶれません。すごい、木下さん!

ショップデータ

レストランキノシタ

住所:
東京都渋谷区代々木3-37-1 エステートビル1F
電話番号:
03-3376-5336

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