THE蘊蓄 Vol6『白トリュフ』香りこそ本当の旨味

THE蘊蓄 Vol6『白トリュフ』香りこそ本当の旨味

日本では最高級の食材としてトリュフが知られていますが、その中でもアルバ産の白トリュフは香りの頂点!
黒トリュフも素晴らしいのですが、11月の白トリュフの香りに勝る物はありません。
トリュフは香りを楽しむものなので、採って直ぐに食する方が圧倒的にいい。
なので地元でいただくトリュフ料理は格別。
アルバから輸入をしても日本に来るまでは最低3日間はかかるので、残念ながら品質が保たれたまま日本に来るのは難しいのが現状です。
風邪をひいた時などはどんなに美味しい物を食べても味覚が散漫になって味がわかりませんよね。
実はトリュフも丸いまま天ぷらにする店があったのですが、値段が高いだけでおがくず玉を食べているみたいでした。
なのでやはりトリュフの醍醐味は香りなのだということを知り、ボクはここ10数年かけてアルバでトリュフの勉強を続けています。
例えば本物の白トリュフはひと削りするだけでお店のフロア全体がトリュフの香りで満たされます。
アルバではシーズン中街全体がトリュフの香りになっていると言っても過言ではない。
よくトリュフは大きさで値段が決まるような感じもありますが質がいいものは小さくてもものすごい香りがあって、それで十分です。
一番美味しく食べるには温度が大切です。
ボクが一番好きなトリュフの食べ方はとてもシンプル。
トーストの上にバターをたっぷりと塗って、半熟の目玉焼きとパルメザンやチェダーなどのチーズをとろけさせその上に白トリュフを豪快に削る。
これだけで最高なトリュフ料理の完成です。
色々と講釈を述べてしまいましたが、最近だと今福のすき焼きに出て来た白トリュフは本場のものにかなり近かったなぁ。
トリュフは極めば極める程、香りを求める旅に。
これからもボクの旅は続きます。

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