THE蘊蓄 Vol8『お皿』お肉が美味しくなるためのお皿の窯

THE蘊蓄 Vol8『お皿』お肉が美味しくなるためのお皿の窯

神戸にある麤皮さんの初代シェフである山田二郎さんはもともとエンジニアだったこともあり、ステーキが美味しくなる法則を物理的に思考して、お店の建物自体も、その厨房にある窯も全て緻密に考えて作られています。
麤皮さんにはなんと、ステーキを焼く窯の下にお皿を置く棚もあるんです。
普通はお肉のための窯を作っても、お皿のためのスペースは作りません。
つまり設計の段階から決めて作られたということ。
それほどまでにこだわってお皿のための窯のスペースを作られた理由。
お肉を美味しく食べるのに一番大切なのは温度です。
食べている途中に冷めていくと、お肉の香りも下がりっていき、硬さも出てくるのでヨーロッパではステーキのお皿はウッドプレートや陶器を温めたものが主流になっています。
こちらのお店では一日前から窯に炭を入れて、余熱で皿を温めています。
ゆっくりと温められたものはゆっくりと冷めていく。これは地球の原理。
ささっとお湯に通して温めたものではなく、2日間掛けて温められたお皿は温まり方が違う。
最高のお肉を乗せるための、最高のコンディションのお皿。やっぱり凄いなぁ。

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