僕が牛肉を食べるときに一番の要にしていることはメス牛であること。
メス牛は去勢牛に比べて食感が柔らかく、見た目的にはサシが細かく入って、不飽和脂肪酸も多く含まれているために融点が低い。
去勢牛に比べて味も香りも格段に上なんです。
でもなぜメス牛が霜降りであるかという理由はあまり知られていません。
メス牛には子宮があります。この子宮を守るために脂肪を蓄えるというのが自然の摂理。
人間も男性よりも女性の方が体脂肪がつきやすいですよね。
筋肉質の男性に比べて皮下脂肪が多い女性の体つき、牛にも同じことが言えるのです。
でもそもそも牛って草食動物なのになぜあんなに体が大きく成長し、霜(脂肪)がつくのでしょうか。
牛、そして馬も同様に植物性のものを摂取しても、それを筋肉にするのに必要な微生物を胃袋の中に飼っています。
牛の胃袋は4つありますが、1つ目の胃袋で共生している微生物によって草などの餌を発酵させ分解して栄養として得ることができるため、これによって大きな身体を保つことができるのです。
牛ってすごいなぁ。自然ってすごいなぁ。
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