京味さんではマストなメニューとして知られている芋茎の煮物。
なんでもないものをここまで”仕事”だけで美味しくするという西さんの料理に対する姿勢。
それがよくわかる代表的なメニューがこれなのではないでしょうか。
だって、お芋の茎なんて普通捨てちゃうでしょ。
本来は料理でメジャーに使われる食材ではない。
でも最高の出汁で炊いて、とろみをつけ、生姜を加えるとどんな料理にも勝る日本人の心を打つご馳走になってしまうのです。
芋茎の炊き方にも職人の技が出ます。
シャキシャキとした食感を残すのか?とろりとさせるのか?
これは職人の技と料理人自身が聞いた季節の声で決めて行くんです。
ただ、一番の肝となるのは出汁の味。
西さんはベースとなるお出汁に煮干しを加えているそうです。
お出汁は強く、濃い方が芋茎の旨味を引き出せるという考えなのだそうです。
でもお弟子さんの星野さんは西さんとは違うアプローチで芋茎を料理したかったそうで、お出汁に加える煮干しのワタを全て外して作っているんだそうです。
なので雑味のない、美しい煮物に仕上がっています。どちらもすごい!
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