ご夫婦で営まれている中華料理店。おまかせコースが評判を呼び、とにかく予約が取れない! 外観からははっきり言って名店を連想できない素朴さ、でも料理の衝撃は半端じゃありません。入ってまず驚くのが厨房の清潔さ。どこもかしこもピッカピカ、店内には凛とした空気がピーン! ここから名店であることを確信してしまいました。料理はおまかせコースで、1ヶ月ごとに内容が変わります。ちなみに紹介しているのは7月のコースの一部。クラゲの前菜は夏野菜のキュウリを強調するようなカットと盛り付けをしているなど、シェフの繊細さがビンビン伝わってきました。そこから始まるメニューは夏を楽しむ皿が次々と。苦瓜の揚げ物といったシンプルな料理にもシェフの力を感じます。というのも油で揚げているときも、何かを炒めているときもほとんど音がしないんです。ゆっくりと温度を上げて丁寧に仕上げているんですね。そして中盤にいよいよこのお店の名物料理である水餃子が登場します。これは定番なので通年出て来るのですが、自家製の沙茶醤の旨いこと旨いこと。醤だけで何でも食べられるくらいヤミツキになる味。小ぶりの水餃子は食べ進めるごとに旨くなって、気がついたら5個ぺろり。いやぁ久しぶりにすごい店に出会ってしまった。