ジョエル・ロブションが提供する”ザ・シンプルフレンチ”の形態。オープンキッチンという開放的な空間は”嘘のない仕事”の証明。ボクはいつもカウンターをリクエストして厨房のシェフ陣との会話をも旨さとして堪能させていただいています。 料理はロブション氏のソウルを受け継いでいるので、多くを語る必要はないですよね。ボクがそれにプラスしてこのお店が大好きな理由、それはカジュアルさをウリにしているこのお店だけに、お客さんの好みや気分をそのまま料理に反映してくれるという対応力! たとえばディナーのプリフィックスコースを注文して、その日ボクは少し胃が疲れているとします。そのときメインにほろほろ鶏を選ぶとしましょう。でも野菜を多くいただきたいボクの気持ちを伝えると、鶏のポーションを少し小さく、そして付け合わせの野菜を多めになんてお皿を出してくれるんです。もちろんディナータイムでもアラカルトのみのオーダーも可能なので、ワインを中心に楽しみたい友人はアラカルトで、ボクはコースでというスタイルもOK。食事は楽しい会話があってこそという醍醐味を堪能させてくれますよ。ボクのイチオシはアラカルトメニューにある和牛のバヴェットステーキ。これぞロブションイズムという火入れの素晴らしさを口の中で感じて。