1932年に大阪で開業し、10年程前に東京・麻布十番に移転した甘味処。名物のひとつ、わらび餅は注文を受けてから女将さんが40分かけて練り上げる。プルプルの食感は作り立てだからというだけではなく、女将さんの丁寧な仕事と、創業当時からの作り方を大切に、素材もすべて当時からの付き合いのある業者から取り寄せているから。あんみつだって、丹波大納言小豆を使い、寒天から蜜まですべて手作りなんです。甘味のほか、エッグサンドもまた名物。いわゆる関西スタイルの出汁巻き玉子を使ったサンドイッチ。もちろんこちらも注文を受けてから出汁巻きを焼く。関西のプライドを守りながら丁寧に作られる心のこもった料理が楽しめるのだ。そして、知る人ぞ知る、裏サンド。それがこのビーフカツサンドなんです。新鮮な油でカラリと揚げた牛肉の火入れはパーフェクト。噛んだ瞬間にジュワっとパンに染み込む程よい肉汁と自家製ソースのマリアージュ。え?ソースまで自家製なの!? と、最初に食べたときに驚かされました。 前日までの予約をすれば、注文できるので、なにか大切な人へのおもたせにどうですか。渡した人から「あなた何者!?」と一目置かれますよ。