定期的に脳が欲してくる肉料理店があります。しかも無性に欲してしまう唯一無二のお店『またぎ』さん。大将は都会にはいない”本物のまたぎ顔”をしています。本来であれば西麻布ではなく、山にしか存在しない生物なのではと思うほど、ジビエに精通しています。ボクが大好きなそんな大将が作る肉料理の数々は1つ1つが脳裏に焼き付くんです。イノシシ、鹿、熊……その中で鶏の唐揚げは驚きの逸品! 鶏もも1本がまるまる揚げられて出てきます。ウッドプレートの上に乗った鶏をナイフで骨と肉を外しながら食べる唐揚げ。骨に近い部分、骨から遠い部分、そしてぶら下がっている部分、全部味が違うので自分好みの場所を知ることができる。ちなみにボクは骨周りの肉を皮でくるんで食べるのが好きだっ! この唐揚げ、何味かと効かれたらシンプルでスパイシーな塩味なのですが、やはり塊で揚げたことにより肉汁が一切にげていない。自分で肉を裁くこのライブ感はあたかも山で鶏モモをかぶりつくような錯覚に陥りますよ。