こちらは、大将の並々ならぬ羊へのこだわりと人生で作り上げた奇跡の店であるとボクは思っています。一切臭みのない肉は、目隠しして食べたら羊だとわかる人はいないかもしれません。その理由は大将の仕事にあります。羊を細かく解体して、包丁で仕事を入れながら丁寧に熟成させているので、盛られたお皿にはドリップが一切出ていません! これがどれだけすごいことだかわかりますか?

羊は牛と違い、細部の部位の名称がないので「大将、ここ美味しいねぇ、どこ?」と聞くと「前足の横のこのあたり! 名前ないんだよ。でもここが一番旨いんだよね。ちょっとしか取れないけどね」なんて会話になるのですが、そんだけ繊細な解体をしているお店はほとんどありません! そして、注意点がひとつ。大将は焼き方に徹底したこだわりがあるので、初訪の方は必ず大将からの説明を聞いてください。最高に美味しくなる焼き方を教えてくれますよ。