ボクが肉に呪われた男ならば、こちらの店主の浦川さんは蕎麦に呪われた男。正直言って、ボクがいま一番大好きな蕎麦屋さんがここ! 浦川さんの蕎麦は0から自家製。栃木県の契約農家に自ら出向いて手狩りし、天日干しした蕎麦を自家製粉しているんです。そのために蕎麦の収穫期には臨時休業もあり。石臼で引かれた粗挽きの蕎麦は凛としたのど越しがありながら、飲み込んだ後に力強さがやってくる。初訪の方はぜひその蕎麦の実力を堪能していただくためにせいろを食べていただきたいのですが、2回目からのオススメをあげると、名物のにしんそばと納豆そばはマストで! 前者は6日間かけて炊き上げられるので柔らかく、そして骨まで味が染み込んでいる逸品。最初はそのまま一口。そして次はタレまで一緒にそばにかけて食べてください。そして後者は青森の青大豆を使った大ぶりの納豆がもう信じられない美味しさ。間違いなく日本を代表する蕎麦店のひとつ、世界に通ずる実力です。