1日3組。カウンター7席の小ぢんまりとした割烹。その店主である星野さんはやはりあの『京味』で12年程の修業を経て独立された方。正直に言ってボクも最初は多くのお客様がそうであるように”京味の味”をいただけるという少々無礼な興味でうかがったのが最初でした。しかし、通う度に星野さんの食材に向き合う実直な姿勢を感じられる”個性”がそこにあると思わせてくれるんです。もちろん、原点や基本は『京味』にあり、そこからお店の雰囲気もふくめて星野さんらしさが、〆の御飯の”おかわり”へと導いてくれる。ボクはこの『星野』には”凛としたアットホーム”があると思っています。最後に炊きたての白飯にちりめん山椒を乗せて、赤出しの最後の一滴を飲み干すとほっこりと誰もが温かく丸い気持ちになってしまう「なんでもないものに手間をかける」そんな西さんイズムをきちんと料理で応えているからこそ、今や予約が取れない名店となったのだと思います。なので皆さんも『星野』の料理をいただくという舌でうかがってください。