「料理には、ふたつのものしかない、うまいか、まずいか。それを決めるのは、お客さんだよ」これは、三代目シェフの小川忠貞の言葉。シェフの料理に対する飽くなき追求とこだわりがうかがえる。お客席から見渡せるオープンキッチンからは、厨房に立つ料理人たちの凛とした空気が伝わってきます。ランチもディナーもコースが主体なのですが、ボクはランチで伺うことが多いので、短時間でいただくため、その日オススメのアラカルトメニューや定番のオムライスやハンバーグといった”一球入魂”が好きなんです。サイドメニューのマストはサラダとスープ。特にスープに添えてられて出てくるクルトンは大きさも焦げ色も均等、歯ごたえはサクサクとまさにクルトンの芸術品。そして基本のデミグラスソースはビーフであろうがハンバーグであろうが全てが極上の旨さに変わってしまう魔法のソースだ。一体どれだけの仕事と時間と経験があればこんなものが作れるのだろうか。