とにかく全ての料理が細部にまでこだわりがつまっている、珠玉の料理がメニューに並んでいる。１つ１つ挙げたらキリがないのでボクが中でも印象深かったものを３つ紹介します。まずは３種のカニの蟹玉。タラバやズワイなど旬のカニ肉が３種類入っている贅沢な蟹玉。それをまとうモズク蟹味噌ベースの餡の旨味ったら半端じゃない！ 一口でやられたっ！と思わず声が出てしまいました。シェフは以前横浜にあった金臨門粤菜酒家というお店で修業されたそうですが、もうこのお店はシェフの独創的でオリジナリティある喜臨軒というブランドに仕上がっています。才能と可能性をヒシヒシと感じるクオリティ。そして２つ目はシウマイ。粗挽きで練り過ぎていない餡は豚肩ロースを手切りしているそうで、海老も１尾ずつすりつぶしている本場香港由来の作り方と食感があります。３つ目は麻婆豆腐。これは有機大豆の豆乳と天然のニガリで豆腐から作っているというこだわりが、ピリ辛の中にほんのりと豆腐の甘さを感じる秘密。盛り付けもまるでパフェの様な美しさ。調理はシェフが１人でやられているので混雑時はサーブまで少し時間がかかりますが、ゆっくりと味わうことを楽しみ見ながら香港中華に向き合う贅沢を。
